
コーティングについて詳しくお話しします。
フロアコーティングっていったい何なのでしょうか?
そしてどうしてフロアコーティングが必要なのでしょうか?
フローリングは元々木質の床材に塗装を施されたものですつまり塗装床です。
それなりの耐久性とメンテナンス性は備えています。
その上にコーティングをする必要は本当にあるのでしょうか?
- コーティングをするにはいくつかの目的(必要性)があります。
- 考えられるのは・・・
- 1,<美的必要性>
- ・見た目をキレイにする
- ・キレイに保つ
- 2,<機能的必要性>
- ・傷つきにくくする
- ・丈夫にする----痛まない床にする
- ・歩きやすい床にする
- ・メンテナンスしやすい床にする etc
- など、考えられる目的はいくつかあります。
では、フロアコーティングを施すことで以上の目的は達成されるのでしょうか?
特に2の<機能的必要性>に関して、現在数多くの業者さんが販売しているフロアコーティングによって本当にそのような効果が本当に得られるのでしょうか?
それを確認するには「フローリング」をよく理解しなければなりません。
典型的なフローリングの構造をお話しします。

上の図のようにフローリングは①基材と②化粧単板(表面に使う)と③塗装で構成されています。
基材は複層のものやMDF(中密度圧縮合板)などメーカーや品番によって様々で、化粧単板も0、1~2ミリ程度の付き板から今はオレフィンシートなどの樹脂シートなどもあります。
基材①や化粧単板②は様々ですが硬さ以外は上記の目的(機能的必要性)に対して直接の影響は少なくなっています。
やはり生活上最も気を遣う部分は表面の塗装部分でしょう。
そこで、一般的なフローリングの塗装について考えます。
現在フローリングの表面塗装はほとんどがUV塗装と言われる塗装が施されています。UV塗装は紫外線照射により塗料を強制的に硬化させる方法で、数秒で硬化させ仕上げることができます。つまりラインでの製造には最も適した方法です。
それではUV塗装のメリットとデメリットについて考えます。
上記したようにUV塗装はライン製造ができるので製造コストが非常に安くすみます。UV塗料は一般的にはアクリル樹脂ですので材料的にもウレタン塗料などに比べて安価です。つまり生産者側から見ると非常に優れた塗装で又、ラインで大量生産するにはこの方法しかあり得ないと言っても良いでしょう。
大きく分けて2つあります。まず、ラインで仕上げるため厚い膜ができないこと、もう一つは塗膜が硬もろいことです。ラインでの塗装の場合3~4回繰り返し塗装しますがせいぜい2~3ミクロン程度の膜圧しかできません(ちなみにハードプロテクトの10分の1以下)そして塗膜としてはアクリル樹脂の性格上どうしても硬く、またもろくなります。
以上 UV塗装のデメリットを上げましたが実はこのデメリット(薄く、しかも硬もろい)をカバーするのがフロアコーティングの機能的必要性なのです。
薄く、硬もろい塗装だと床はどうなるか?
フローリングは木質のため温度や湿度の変化で膨張・収縮を繰り返します。硬もろく薄い塗膜は木の収縮についてゆけずクラックができます。このクラックから湿気や水分が進入して床をどんどん傷めて行きます。特に水拭きのメンテナンスを続けると瞬く間にフローリングはダメになってしまいます。つまり、フロアコーティングの機能的な意味での必要性はこのUV塗装で仕上がった床の欠点を補うためのものでなければなりません。
現在数多くのコーティング業者さんが扱っているフロアコーティングを紹介しましょう。
フロアコーティングには大きく分けて次のようなものがあります。
1,ワックス系のフロアコーティング
8割のコーティング業者さんがこれです。工事方法の特徴は既存のワックスを剥がさないで上塗りします。ワックスの重ね塗りです。業者さんによって多少の性能の違いはあるようですが、上記2の<機能的必要性>に関してはそれほど期待できません。
2,樹脂塗装のフロアコーティング
当社を含め数社が行っています。これは塗装加工なので正に機能的必要性を満たすものです。塗装コーティングも工法、塗料により何種類かあります。
①ハードプロテクトのように水性のポリウレタン樹脂塗装
(水性塗装はハードプロテクトのみ)②油性のポリウレタン塗装(有機溶剤使用)
③UV塗装(有機溶剤使用したアクリル樹脂主流)
などがあります。
これらは塗装なので当然ワックスを除去して、下地を完全に無垢な状態に戻して塗装する工事です。
3,溶剤系シリコンコーティング
これはシリカを主成分としたコーティングです。シラン有機化合物やシロキサン樹脂溶液でコーティング被膜を形成します。特徴は表面は硬く耐薬品性などに優れますが、耐摩耗性に関しては②の塗装コーティングと比べてかなり低いのが一般的です。硬く、収縮に対する追随性が少ないので機能的必要性を満たすとは言い難いのが一般的です。
また、有機溶剤を使用したコーティング剤なので安全性の確認は必要です。
以上がフローリングとフロアコーティングについての一般的な説明です。
フロアコーティングの価値=必要性を考えた場合、美的価値はどんなコーティングでもある程度は得られることができます。もう一歩進んで生活上の機能的価値を求めた場合 そのコーティングの仕様を十分理解し、性能、安全性、価格など色々な面から検討する必要があると思います。





