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nakamura: 2008年5月アーカイブ

現在も一部の業者さんが採用されているフロアコーティングにシリコンのコーティングがあります。ハードプロテクトがシリコンのコーティングを採用したのは1999年、今から8年前になります。正確には言えませんが、多分シリコンを最初に採用したのは当社だと思います。

シリコンのコーティングはある意味では魅力的でした。まず素材が無機質のシリカ。又、硬化後の表面は硬く薬品にも強い。粘り着くような感じでノンスリップ性が非常に高い(滑らなすぎる欠点もある)ものでした。施工も硬化が早くオプションのコーティングには非常に優れた利点があると感じました。しかし、これも非常に大きな欠点を有していることが後から判明し、やはり最終的にはハードプロテクトのメイン製品から変更せざるを得なくなりました。

シリコンとはケイ素で、いわゆるガラスと同じ成分です。一般的に高温で焼いたものはセラミックで、陶器の表面やガラスなども高温焼成させたセラミックの一種です。現在出回っているシリコンコーティングは高温焼成する代わりにシリカ(シロキサン)を有機溶剤に溶かして表面硬化させたものです。言い方を変えれば無焼成のセラミックのようなものです。

無焼成のシリコンコーティングの欠点は大きく分けると2つあります。一つは耐摩耗性が著しく弱いことです。ガラスの表面を引っ掻くと白くなって後はボロボロと削れます。シリコンコーティングの欠点はまさしくここにあります。表面は非常に硬くて美しく仕上がりますが、一度削れるとなし崩しに削れて行きます。これが耐摩耗性の弱い原因です。壁のコーティングのような耐摩耗性を必要としないところは問題ありませんが、床の場合は将来的に効果を確約できない可能性があります。もう一つの欠点は有機溶剤を使用しなければならないことでした。特に同じ有機溶剤でも危険度が高く、扱いにも危険性が伴うものであったため短期間で取り扱いを中止しました。ハードプロテクトのフローリングコーティングはできれば水性、少なくともあまり危険な溶剤を使用しないことが前提なので次の製品の開発に早急に取りかかる必要がありました。


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ハードプロテクトフロアコーティングの歴史は品質の向上と安全性の追求の歴史です。
品質と安全性、施工性などの要素は必ずしも一致するものではありません。その時々で一つの要素の追求だけでなく製品としてのバランス、お客様の利便性などを加味して開発されなければなりません。
フロアコーティングを業とされている会社の中には自社製品を非常にオーバーにアピールされている会社が決して少なくありません。
しかし私共塗料の専門家からすると10年前の技術と今とそれほど大きな根本的な違いはありません。世界で数少ない技術を集めた特許製品のような表現をしますが根本的な技術を理解すればそれほど大げさなものでもありません。
この業界に参入されている会社の多くは専門業界(塗料メーカー、塗装業、化学製品メーカーetcではない)ではなく、いわゆる業界では素人の会社が多いので扱われている会社のご本人も理解されていないのではないでしょうか?
この製品の違いに関しては次回のブログで詳しく書くことにして、ハードプロテクトの歴史にもどります。油性ウレタン塗装の「次は何とか安全な水性」というテーマから水性のウレタン塗装に変更しました。水性にして安全性は担保されましたがこれも完全とはいえず様々な改良余地を残した製品でした。住宅用のフローリングコーティングの場合塗装の相手方は殆どが塗装床つまりUVコートされたフローリングです。
フローリングのUV塗装は硬く滑りやすいためどうしても密着に問題が出ます。塗装床との密着相性の良い塗料を探すのですが、一般的にウレタン塗料は無垢、無塗装の床に塗布するように設計されていますので中々密着力を高める事ができません。そこで下地処理の段階で密着力を高める方法(もちろん床を傷つけずに)特にワックスを剥がすと同時に密着力を高め剤の開発などで解決していったことを覚えています。
このように施工性の向上に関しては様々な努力で解決しましたが製品性能という面で決して満足に行くものではありませんでした。


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